こんにちは!福岡のデザイン事務所アルジュナのササダです。本日は、非常に重要でありながらも難しいテーマである「ブランディング」について掘り下げていきたいと思います。
ブランディングとは?
まず、前回も触れましたが、ブランディングとは企業や製品・サービスが市場でどのように認識されるかを形成し、維持するための戦略的なプロセスです。このプロセスでは、企業のアイデンティティ、価値観、使命、そしてビジョンを明確にし、それをターゲットとなる顧客に一貫して伝え続けることが求められます。また、ブランディングは単なる思いつきで行うものではありません。企業の経営戦略から派生し、コミュニケーション戦略やマーケティング戦略と一体となって計画・実行される必要があります。つまり、企業全体の戦略に深く根ざした活動なのです。
ブランドを思い出す時はどのような時?
では、消費者や顧客が特定のブランドを想起するのはどのような時なのでしょうか?
それは、以下のような場合です。
・ブランド要素に接した時や触れた時に、ブランドを思い出すことがあります。
・特定のカテゴリーを言われた時。
例えば、家族で手軽に食事ができる「ファストフード」と言われた時に、マクドナルドなどのブランドが頭に浮かぶ場合がありますよね。
・何か特定のニーズが生じた時に、自然と特定のブランドを思い起こすことです。
例えば、私たちが「コーヒーが飲みたい」と感じた時に、真っ先に思い浮かべるカフェのブランドがスターバックスであることはないでしょうか。スターバックスは、シンプルで落ち着いた内装、快適な座席、豊富なメニュー、そして心地よい音楽という一貫した体験を提供してくれます。このように、消費者のニーズと結びつくブランドを作ることが、ブランディングの大きな目的の一つです。
ここで、ブランド要素についてさらに詳しく見てみましょう。ブランド要素には以下の9つがあります。
ブランド要素をマクドナルドを基に
ブランド名:企業や製品の名前。
マクドナルド (McDonald’s)
マクドナルドは、世界中で広く知られたファーストフードチェーンの名前です。
ロゴ・マーク:ブランドを象徴するシンボルやデザイン。
マクドナルドのロゴは、黄色い「M」字型のアーチが特徴です。この「ゴールデンアーチ」は、即座にブランドを認識させるシンボルです。
色:ブランドを識別するためのカラースキーム。
マクドナルドの主要なカラースキームは、黄色と赤です。黄色は親しみやすさと楽しさを、赤は食欲をそそる色として使われています。
キャラクター:ブランドを代表するキャラクターやマスコット。
マクドナルドには、ロナルド・マクドナルドという道化師キャラクターがいます。このキャラクターは、特に子供たちに親しまれています。
パッケージ・空間デザイン:製品の包装デザインや店舗の内装デザイン。
マクドナルドのパッケージデザインは、シンプルでありながらブランドのカラーとロゴを取り入れたデザインです。また、店舗の内装もブランドカラーを基調としたデザインで、顧客に統一感を与えます。
タグライン:ブランドの価値や使命を簡潔に表現するキャッチコピー。
マクドナルドの有名なタグラインは「I’m lovin’ it」です。このキャッチコピーは、ブランドの楽しさと満足感を簡潔に表現しています。
ジングル・音楽:ブランドを象徴する音楽やメロディー。
「I’m lovin’ it」のキャッチフレーズに合わせたジングルは、簡潔で覚えやすいメロディーです。この音楽は、マクドナルドの広告や店舗内で頻繁に使用されています。
ドメイン(URL):ブランドのウェブサイトのアドレス。
マクドナルドの公式ウェブサイトは、www.mcdonalds.comです。このURLは、顧客がブランドにアクセスするための主要なオンラインアドレスです。
匂い:ブランドを連想させる香り。
マクドナルドの店舗に入ると、独特のフライドポテトやハンバーガーの香りが漂います。この香りは、多くの人にマクドナルドを連想させ、食欲をそそります。
これらのブランド要素を効果的に活用することで、消費者の心に深く刻まれるブランドを築くことができます。ブランド要素は、単にデザインや名前だけではなく、企業の価値観やストーリーを伝える重要なツールです。例えば、ロゴのデザイン一つをとっても、その背後には企業の歴史や理念が反映されていることが多いです。また、ブランド要素は一貫性が求められます。例えば、カラーやロゴの使い方が一貫していないと、消費者に混乱を与えてしまい、ブランドの認知度や信頼性が低下してしまいます。一貫したブランド要素の使用は、消費者に対して信頼感を与え、ブランドの強化につながります。
※このあたりが前回の記事にも書きましたブランディングデザインといわれている部分です。
以上、長くなってしまったのでブランディングについての、基本的な考え方とブランド要素の重要性について書いてみました。これを踏まえ、皆さんも自身のブランドを再確認し、より効果的なブランディング戦略を検討してみてはいかがでしょうか。ブランドの力を最大限に引き出し、消費者に愛されるブランドを目指しましょう。
次回は、私が行っているブランディングのSTEPについて書いてみたいと思います。
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