こんにちは。福岡のブランディングデザインのアルジュナのササダです。
ブランディングというと、ロゴやキャッチコピー、ブランドカラーなど、“目に見える部分”を想像される方も多いかもしれません。でも、本当に大切なのはその前段階。ブランドの芯をつくるためには、「いま自分たちは、どんな市場にいて、どんな役割を担えるのか」を知ることから始まります。
アルジュナでは、ブランディングを8のステップで進めていきます。その最初のステップが「環境分析による市場機会の発見」です。ここをしっかりと掘り下げることで、ブランドの土台がぐっと安定していきます。
視野を広げて社会の流れをつかむ ― PEST分析
まずは「PEST分析」というフレームを使って、社会全体の流れを読み取っていきます。
政治(Politics):法改正や制度変更は、業界構造そのものを変えることも。補助金の新設や規制緩和は、ビジネスチャンスを生む可能性があります。
経済(Economy):景気動向や物価、為替、金利の変化は、消費者の購買行動に大きな影響を与えます。
社会(Society):多様性、エシカル、健康志向など、社会的な価値観の変化はブランドの方向性を左右します。
技術(Technology):AIやIoTなど、技術革新は競争のルールそのものを変えてしまうことも。変化の兆しを早めにつかむことが重要です。
これらの要素を俯瞰することで、「時代の中で、このブランドが担うべき役割とは何か?」を考える土壌が整います。
足元を見つめ直す ― 3C分析
次に、より具体的な視点で自社の立ち位置を探る「3C分析」を行います。
Customer(顧客):誰のためのブランドなのか。どんな悩みや願いに寄り添うのか。実在するお客様の気持ちや行動を軸に考えます。
Competitor(競合):他社と自社の違いを分析し、「自社にしか出せない価値=独自性」を見出します。
Company(自社):自分たちが得意なこと・苦手なこと、スタッフの個性や企業文化など、ブランドの“素地”となる部分を整理します。
ここまでが「市場目線での現状把握」です。ここで得た情報が、このあとのSWOT分析へとつながっていきます。
SWOT分析 ― 売り手目線ではなく、市場目線で考える
SWOT分析は、すでに多くの企業が取り組まれているフレームだと思います。
でも、実はこの分析、やり方によっては“落とし穴”にもなり得るんです。
よくあるのが、自分たちの中だけで「うちは○○が強み!」「これが弱みかも…」と話し合いながらまとめてしまうパターン。これは“売り手目線のSWOT分析”です。
でも本来大切なのは、「PEST分析」や「3C分析」で見えてきた“市場のリアル”をもとにSWOTを組み立てること。
つまり、“市場目線のSWOT分析”です。
たとえば、自社が「高品質なものづくり」に自信を持っていたとしても、顧客が求めているのが「安くてそこそこ良いもの」だとしたら、その“強み”はズレてしまいますよね。
SWOT分析は、あくまで前段の分析を受けて、
・市場が今求めている価値は何か?
・自社がそれにどう応えられるか?
を整理するためのステップ。
アルジュナでは、こうして外部・内部の情報を丁寧に重ねながら、“チャンスの見つけ方”と“戦略の道筋”を明らかにしていきます。
ブランディングは、「目立たせる」ことだけではありません。
自分たちらしい価値を見つけ、社会の中で“どう活かすか”を考え伝えて届け認識してもらうこと。
このSTEP1を丁寧に行うかどうかで、その後のブランディング全体の見え方が大きく変わります。やるか、やらないかで、見えてくる景色が違う。
アルジュナは、そんな“景色が変わる”瞬間に、いつも寄り添っていたいと思っています。
次回は、STEP2「市場細分化」についてご紹介します。お楽しみに!
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